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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎が何故起きるのか、まだ分かっていないことが数多くあります。現代医学では、個人個人のアレルゲンや増悪因子を突き止めてそれを出来るだけ除去すること、スキンケアの為の保湿薬を用いること、痒みの軽減のために抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を用いること、炎症を抑える為にステロイド(副腎皮質ホルモン)外用薬を用いること等が一般的な治療法です。

しかし、ステロイド外用薬は、症状の程度、皮疹の部位・範囲、年齢などを考慮して強弱の使い分けがされてはいるものの、毛のう炎、多毛、毛細血管拡張、皮膚萎縮などの副作用があることがよく知られています。また、アトピー性皮膚炎では、とびひ、ヘルペス、みずいぼなどの感染症を合併していることがよくあり、ステロイド外用薬はこれらの感染症を増悪させることも知られています。

皮膚症状がひどくなるきっかけとして、季節、食べ物、ストレスや不安、そして、女性でしたら生理前などがあげられます。このことはアトピー性皮膚炎が単なる皮膚の疾患ではないことを物語っています。ですから、皮膚の炎症を抑えるためのステロイド軟膏を塗ってもなかなか症状が改善しないのは当然と言えるかも知れません。


鍼灸医学では、どの季節(春・梅雨・夏・秋・冬)に体調を崩しやすいか、食べ物の嗜好(酸っぱい・苦い・甘い・辛い・塩辛い)、ストレスや不安の有無、生理痛の有無などの他に、既往歴(手術経験の有無や今までに患った病について)、体質(汗をかきやすい・のぼせる・冷える等)、便の状態(便秘をしやすい・下痢気味等)、尿の状態(昼間の小便が近い・夜頻繁に小便に起きる等)、血糖値、尿酸値、肝機能の異常の有無、血圧などを伺い、その上で脉診・腹診をして心身の状態を判断します。

そして、アトピー性皮膚炎は心身の虚(機能的働きが弱い状態、活性力が低下している状態)が皮膚に反映した病態との認識に立って治療をしますが、なかでも最も大切なのは胃の機能を整えることです。胃には防衛の働きがあり、皮膚もまたその一翼を担っています。胃の機能を整えることなくして、皮膚炎の改善はあり得ないのです。


また、皮膚だけに限って言及するならば、私は抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド外用薬はもちろん、保湿薬の使用に対しても否定的です。何故なら、それらの化学薬品を用いて炎症を無理矢理抑え込むことは、皮膚が本来持っているはずの“外界の刺激や病原菌の感染などから生体を防衛する役割”を放棄させることに繋がるからです。

現代医学的な原因が特定出来なかったとしても、皮膚が炎症を起こすのはそれ相応の理由があるはずです。「炎症=悪」と捉えて炎症を抑えることだけを考えていては根本的な改善が見込めるはずはありません。皮膚炎が起きているならば、その“皮膚炎の役割を完結させる”という発想が必要です。

鍼灸治療を行っていくと、炎症を起こしていた皮膚が水膨れになったり、瘡蓋が出来たり、皮膚が剥がれてきたりすることがあります。これらの反応は一種の“脱皮”で、この脱皮を繰り返すことで皮膚は徐々に抵抗力を付け、皮膚炎は改善していきます。つまり、穏やかに炎症させることで“脱皮”を促し、炎症の役割を完結へと導くことでアトピー性皮膚炎は治癒するのです。

ただ、ステロイド外用薬を使用している方は使用していない方と比べて治療効果が出難くいのが現状です。炎症を抑え込み、“脱皮”を妨げてしまうので当然のことなのですが、だからと言って急に使用を止めてしまうと炎症は一気に悪化してしまいます。ステロイド外用薬等を使用している場合、その止め時を見極めるのは大変難しいので、専門家の指示を仰ぎながら使用量を減らしていくことをお勧めしています。

最後に、治癒へ向かう過程は決して平坦ではありません。なかなか思うような効果が現れなかったり、逆に悪化しているように見えることもあります。しかし、心身のバランスと胃の機能を整え、皮膚炎の役割を巧く完結させることでアトピー性皮膚炎の克服は十分に可能です。アトピー性皮膚炎に限ったことではありませんが、大事なのは「“治療法はないもの”と諦めないこと」なのです。

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